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確認日:2026年10月20日
不登校で勉強の遅れを取り戻すには、何から手をつければいいのか。学校に行けなくなって数か月、教科書は閉じたまま、「このまま中学・高校の内容がまるごと抜けてしまうのでは」と不安になる時期だと思います。私自身、元家庭教師で今は息子の定期テストを家で見ていますが、休んでいた期間の遅れは気合いでは戻りません。戻し方に型があります。
この記事では、文部科学省の最新調査と各サービスの公式料金をもとに、子どもの状態を3段階に分けて「教材型・個別指導・公的支援」のどれが合うかを整理します。料金は60分あたり・年間総額に換算しています。
先に大事なことを1つ。小中学生の自宅学習が「出席扱い」になるかどうかは在籍校の校長判断であり、特定の教材を使えば自動的に認められるものではありません。高校生は義務教育ではないため制度の枠組み自体が異なります。この点は本文で改めて触れます。
結論:不登校の勉強の遅れを取り戻す順番は「生活→戻る→進む」で、状態に合わせて手段を変える
結論から書きます。遅れを取り戻す手順は、生活リズムを整える→休む前の単元までさかのぼって穴を埋める→学校の進度に追いつく、の3段階です。段階ごとに合う手段が違うので、最初から「塾に戻す」「家庭教師を毎日つける」と決め打ちしないほうが、途中でやめずに済みます。
| 子どもの状態 | まずやること | 合いやすい手段 |
|---|---|---|
| 昼夜逆転ぎみで、机に向かう習慣が途切れている | 1日15〜30分の「決まった時間」をつくる | 無学年式の教材型(短時間で区切りやすい) |
| 生活は整ってきたが、どこから分からなくなったか本人も分からない | つまずいた単元の特定とさかのぼり | 教材型+週1回の個別指導で「どこが抜けているか」を一緒に見る |
| 学校やテストに戻る見通しが出てきた | 学校の進度・定期テスト範囲に合わせる | オンライン個別指導で学校教材に沿って進める。公的な教育支援センターも併用 |

データで見る:不登校の中学生は約21万6千人、6割が年間90日以上欠席している
文部科学省の令和6年度調査では、小中学校の不登校児童生徒は353,970人(前年度比2.2%増)、うち中学生が216,266人で、中学生1,000人あたり67.9人にのぼります。高校生は67,782人でした。
勉強の遅れという観点で見逃せないのが欠席日数です。小中学校の不登校児童生徒のうち年間90日以上欠席した割合は54.2%、中学校に限ると60.7%です。90日は授業日数のおよそ半分にあたります。単元が積み上がる数学や英語では、半年分の空白がそのまま「次の単元が分からない」につながります。
一方で、学校が把握した事実では「学業の不振や頻繁な宿題の未提出」は15.6%で、「学校生活に対してやる気が出ない等」の30.1%や、中学生の「生活リズムの不調」24.3%のほうが多く挙がっています。勉強の遅れは原因というより結果として積み上がっていることが多い。だからこそ、遅れだけを急いで埋めるより、先に生活の土台を整える順番が現実的です。
出典:文部科学省 令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果(不登校関係抜粋)(2026年10月20日確認)

段階1:生活リズムが崩れているときは「短く・毎日・同じ時間」から
昼夜逆転ぎみの時期に1日2時間の勉強計画を立てても続きません。この段階の目標は学力ではなく「決まった時間に座る」こと自体です。
このときに向くのは無学年式の教材型
学年に縛られず小1〜高3の範囲を行き来できる「無学年式」の教材は、短い単元に区切られていて「今日はここまで」を本人が決めやすいのが利点です。親が横で教えなくてよいので、親子で衝突しにくいのもこの時期には大きいと感じます。
代表的な無学年式教材「すらら」の料金は、中高コース3教科(国・数・英)が月額8,800円(税込)、6教科が10,978円。4か月継続割を使うとそれぞれ8,228円/10,428円です。入会金は3教科コースが11,000円、6教科コースが7,700円(公式サイトでは10月末までの入会金無料キャンペーンが告知されていました)。使い放題なので時間単価の考え方はなじみませんが、試算として週5日・1日1時間使えば60分あたり約410円です。年間総額は3教科・通常価格で116,600円(入会金込み)になります。
段階2:「どこから分からないか分からない」ときは、さかのぼり+週1の個別指導
生活が整ってきたら、次は穴の特定です。中2の一次関数でつまずいている子は、中1の比例・反比例、場合によっては小学校の割合から戻る必要があります。本人には「どこから分からないか」が見えないので、ここで人の目が1本あると進みが変わります。
教材型で戻し、個別指導で「抜け」を一緒に見る
さかのぼり自体は無学年式教材に任せ、そこに週1回のオンライン個別指導を足すと、先生が「ここが抜けている」と把握して教材の進め方を調整できます。
不登校専門のオンライン個別指導「ティントル」は、1コマ30分の後払い制です。中学生の料金は講師ランクによって30分1,870円〜3,520円(税込)で、60分に換算すると3,740円〜7,040円。週1回60分を4週受けた場合の月額は14,960円〜28,160円、授業料のみで12か月なら179,520円〜337,920円です。高校生は30分2,970円〜3,520円で上位ランクの講師のみ。入会金は公式料金ページに記載がないので相談時に確認してください。
| 手段 | 60分あたりの目安 | 月額の目安 | 向く段階 |
|---|---|---|---|
| すらら(無学年式教材・使い放題) | 試算 約410円(週5日×1時間利用時) | 8,800円〜10,978円(継続割で8,228円〜10,428円) | 段階1〜2 |
| ティントル(不登校専門オンライン個別・中学生) | 3,740円〜7,040円 | 週1回60分で14,960円〜28,160円 | 段階2〜3 |
| 教育支援センター(自治体の公的機関) | 自治体により異なる(無料の場合が多い) | 自治体により異なる | 段階2〜3(通所できる場合) |
出典:すらら 公式サイト 受講料金(2026年10月20日確認)/ティントル 公式サイト 料金表(2026年10月20日確認)

段階3:学校に戻る見通しが出てきたら、学校の進度と「出席扱い」を学校に相談する
別室登校や放課後登校、テストだけ受けに行く、といった見通しが出てきたら、学習の軸を「学校の教科書・進度」に合わせ直します。オンライン個別指導なら、学校のワークを画面に映して定期テストの範囲を一緒に追えます。
小中学生の「出席扱い」は校長判断。教材で自動的に決まるわけではない
文部科学省は、不登校の児童生徒が自宅でICT等を活用した学習を行った場合、一定の要件を満たせば指導要録上「出席扱い」にできるとしています。要件は7項目あり、保護者と学校の十分な連携、訪問等による定期的な対面指導、計画的な学習プログラム、校長が学習状況を把握していること、などが含まれます。令和6年度に実際に自宅ICT学習で出席扱いとなったのは13,261人で、不登校の小中学生全体から見ればまだ少数です。
この判断をするのは在籍校の校長であり、教材会社ではありません。すららは出席扱いの申請サポートで延べ2,000名以上の実績を公表していますが、「使えば認められる」ものではなく、学校との話し合いの材料を整えるサービスだと理解しておくと期待のずれが起きません。高校生は義務教育ではないため、この通知の枠組みの対象外で、単位認定は各高校の規程によります。要件の中身と学校への相談の進め方は、不登校でも「出席扱い」になる制度の記事にまとめています。
出典:文部科学省 不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて(2026年10月20日確認)/文部科学省 不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)令和元年10月25日(2026年10月20日確認)
選ぶ前に確認する3点
「今の段階」を親が決めつけていないか
親から見て段階3でも、本人の感覚では段階1ということはよくあります。手段を選ぶ前に「1日のうちで一番調子がいい時間はいつか」を本人に聞いてみてください。そこが学習時間の候補になります。
やめるときの条件が分かりやすいか
すららの4か月継続割は期間内の中途退会に契約解除料(3教科で税込572円〜1,716円)がかかります。ティントルは受けた分だけの後払いで、開始1時間前までの連絡なら無料でキャンセルできます。調子の波がある時期は、「休みやすい」「やめやすい」ほうが結果的に長く続きます。
学校との接点を切らない設計になっているか
出席扱いや成績評価は学校との連携が前提です。学習記録を学校に見せられる形で残せるか、担任との連絡を誰が担うのかを決めておくと、段階3で慌てません。文部科学省の調査では、学校内外で専門的な相談・指導を受けていない不登校児童生徒が38.3%います。学校と、学校以外の相談先を1つずつ持っておくのが目安です。
まず「本人が15分続けられるか」を無料で試してみる
資料請求や無料体験は、申し込んでも入会の義務はありません。2〜3社を実際に試して、子どもが「これなら続けられそう」と言ったものを選ぶのが、途中でやめない一番の方法です。
まとめ:チェックリスト
- 生活リズム:決まった時間に15〜30分座れる日が週4日以上あるか
- 抜けの特定:どの単元から分からないかを、教材のさかのぼりか個別指導の初回で確認したか
- 手段と段階:段階1は教材型、段階2は教材+週1個別、段階3は学校教材に沿った個別指導
- 費用の単位:60分あたり・年間総額で比べたか(教材型は試算約410円、個別は3,740円〜7,040円)
- 出席扱い:小中は校長判断、高校は各校の規程。学校に相談したか
- やめやすさ:継続割の解除料やキャンセル規定を契約前に読んだか
遅れは一気に取り戻すものではなく、段階を1つずつ上がるうちに気づいたら追いついているものです。今日できることは、本人が続けられそうな手段を1つ試すことで十分だと思います。


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